こんにちは1です。人生を変える3泊4日の屋久島0to0縦走を終え、次は八ヶ岳全山縦走を目指し準備を始めました。
スタート地点である小淵沢駅に近い拠点、清里に入りましたが、屋久島縦走後に右首に痛みが出てしまいました。そのため、完治するまでは登山準備をしながら、30日まで清里に滞在します。
今日は、「八ヶ岳全山縦走」の主な注意箇所・注意点を整理します。
「八ヶ岳全山縦走」(観音平~蓼科山)主な注意箇所・注意点
この八ヶ岳全山縦走ルートは、南八ヶ岳の岩稜帯から北八ヶ岳の穏やかな森、そして蓼科山まで多様な地形を通過します。以下に、区間ごとの主な注意点や危険箇所をまとめます。
1日目:観音平~キレット小屋 主な注意箇所・注意点
編笠山~権現岳~キレット小屋
- 権現岳周辺はザレ場や急な岩場、連続する鎖(クサリ)場があり、滑落や転倒に注意が必要です。足元が狭く、片側が切れ落ちている箇所も多い。
- (ザレ場は「細かい石や砂が広がる滑りやすい斜面」であり、登山時には特に注意が必要な地形です)
- (鎖場とは、登山道や岩場の中で通行が困難、または危険な場所に安全確保のため鎖が取り付けられた場所のことです。鎖場を通過する際は「三点支持」(手足4本のうち3点で体を支える)を基本とし、鎖に全体重を預けすぎないように注意します。)
- ギボシのトラバースには鎖場があり、滑りやすい石が多いので慎重に進む。
- (「トラバース」とは、登山用語で「山の斜面をほぼ水平に横切るように移動すること」です。)
- キレット小屋直前はルンゼ状の脆い岩場やスラブ、ハシゴ・鎖場が連続します。落石や滑落に特に注意し、ペンキや踏み跡を確認しながら進む。
- 「ルンゼ状」とは「急な斜面にできた深い溝や割れ目」のことで、滑落や落石の危険が高い難所です。
- 「スラブ」とは、登山用語で「表面に凹凸が少なく滑らかな一枚岩」のことです。傾斜は比較的緩やかですが、手がかりや足がかりが少ないため、滑りやすく通過が難しい場所です。
2日目:キレット小屋~黒百合ヒュッテ 主な注意箇所・注意点
キレット小屋~赤岳~横岳~硫黄岳
- キレット小屋から赤岳まではこの縦走で最も緊張感のある岩場が続きます。急登や長いハシゴ、鎖場が多く、特に悪天候時は滑りやすいので下山も視野に入れる。
- 赤岳~横岳~硫黄岳の稜線はアップダウンが激しく、岩場が続きます。三点支持を意識し、慎重に進む。
- 小天狗付近や竜頭峰直下は道標が薄く、迷いやすいので地図やGPSで現在地を確認する。
3日目:黒百合ヒュッテ~双子池ヒュッテ
北八ヶ岳エリア(ニュウ・高見石・縞枯山・北横岳)
- 北八ヶ岳は比較的穏やかな地形ですが、北横岳から大岳へのルート、大岳から双子池ヒュッテへの下り、蓼科山から蓼科登山口への下りは滑落や転倒のリスクが高い危険ポイント。
- 縞枯山周辺では縞枯現象による倒木や滑りやすい箇所があるため、足元に注意。
- 縞枯現象(しまがれげんしょう)とは、亜高山帯の針葉樹林(主にシラビソやオオシラビソ)で見られる現象で、木々が帯状に集団で立ち枯れたり倒れたりすることで、山肌に縞模様が現れるものです。遠くから見ると、白っぽい枯れ木と緑の生きた木が交互に帯状になり、縞模様のように見えます。この現象の原因ははっきりとは解明されていませんが、縞枯現象は、森林の衰退ではなく、森が新しく生まれ変わる過程の一つです。
4日目:双子池ヒュッテ~蓼科山~女神茶屋(女神茶屋は蓼科登山口の事です)
蓼科山
- 山頂直下はゴーロ(大きな岩がごろごろした場所)や岩稜帯(がんりょうたい)が続き、体力を消耗します。特に下りは膝や足首への負担が大きく、滑落に注意が必要。
- 岩稜帯とは、山の稜線や斜面に岩が連なって露出している地形のことです。大きな岩や岩壁が続き、足場が不安定で、手や足を使ってよじ登ったり下ったりする場面が多くなります。岩稜帯は滑落や転倒の危険が高く、体力も消耗しやすい難所です。
- 蓼科山から蓼科登山口への下りも危険ポイント、慎重な下山が必要。
全体を通した注意点
- 岩場・鎖場・ハシゴが多い:特に南八ヶ岳(編笠山~権現岳~赤岳~横岳)では滑落リスクが高いので、三点支持を徹底し、天候が悪い場合は無理をしない。
- 道迷い:道標が薄い区間や分岐が多いので、地図・コンパス・GPSを必ず携行し、こまめに現在地を確認する。
- 体力管理:長時間行動が続くため、無理のないペース配分と十分な休憩、水分・エネルギー補給が重要。
- 天候判断:稜線は風が強く、天候急変も多いので、悪天候時は無理をせず、エスケープルートや山小屋泊も検討する。
- 装備:基本装備(登山靴・レインウェア・防寒具・手袋・帽子・ヘッドランプなど)を必ず準備し、季節や天候に応じた装備を心がける。
- 山小屋の営業状況確認:山小屋は事前予約が必要な場合や営業休止の場合もあるので、必ず最新情報を確認する。
まとめ表:主な危険・注意ポイント
区間 | 注意点・危険箇所 |
---|---|
権現岳周辺 | ザレ場・急な岩場・鎖場・切れ落ちた狭い道 |
ギボシトラバース | クサリ場・滑りやすい石 |
キレット小屋~赤岳 | ルンゼ状脆い岩場・スラブ・ハシゴ・鎖場・急登 |
赤岳~横岳~硫黄岳 | アップダウン激しい岩場・三点支持必須 |
小天狗・竜頭峰付近 | 道標薄い・迷いやすい |
北横岳~大岳~双子池ヒュッテ | 滑落リスク高い下り・転倒注意 |
蓼科山~蓼科登山口(女神茶屋) | ゴーロ・岩稜帯・下りの滑落リスク・体力消耗 |
まとめ
今日は、「八ヶ岳全山縦走」(観音平~蓼科山)の主な注意箇所・注意点を整理しました。
1日目:観音平~キレット小屋
- 権現岳周辺はザレ場(細かい石や砂の滑りやすい斜面)、急な岩場、連続する鎖場が多く、滑落や転倒に注意が必要。足元が狭く、片側が切れ落ちている箇所も多い。
- ギボシのトラバース(斜面を水平に横切る道)は鎖場があり、滑りやすい石が多いので慎重に。
- キレット小屋直前はルンゼ状(急な斜面にできた深い溝や割れ目)の脆い岩場やスラブ(凹凸の少ない滑らかな一枚岩)、ハシゴ・鎖場が連続し、落石や滑落に特に注意。
2日目:キレット小屋~黒百合ヒュッテ
- キレット小屋~赤岳は特に岩場が続き、急登や長いハシゴ、鎖場が多い。悪天候時は特に滑りやすいので、下山も検討する。
- 赤岳~横岳~硫黄岳の稜線はアップダウンが激しく、岩場が続く。三点支持を意識し慎重に進む。
- 小天狗や竜頭峰直下は道標が薄く迷いやすいので、地図やGPSで現在地を確認。
3日目:黒百合ヒュッテ~双子池ヒュッテ
- 北八ヶ岳は比較的穏やかだが、北横岳から大岳、大岳から双子池ヒュッテ、蓼科山から蓼科登山口の下りは滑落や転倒リスクが高い。
- 縞枯山周辺は縞枯現象(帯状に木が立ち枯れる現象)による倒木や滑りやすい箇所があるため足元注意。
4日目:双子池ヒュッテ~蓼科山~女神茶屋(蓼科登山口)
- 蓼科山山頂直下はゴーロ(大きな岩がごろごろした場所)や岩稜帯(岩が連なる稜線)が続き、体力消耗が大きい。特に下りは膝や足首への負担が大きく、滑落に注意。
- 蓼科山から蓼科登山口への下りも危険ポイントで慎重な下山が必要。
全体を通した注意点
- 岩場・鎖場・ハシゴが多い南八ヶ岳では滑落リスクが高いため、三点支持を徹底し、悪天候時は無理をしない。
- 道迷い防止のため、地図・コンパス・GPSを携行し、分岐や道標の薄い区間でこまめに現在地を確認。
- 長時間行動が続くため、体力管理・十分な休憩・水分やエネルギー補給が重要。
- 稜線は風が強く天候急変も多いので、悪天候時はエスケープルートや山小屋泊も検討する。
- 基本装備(登山靴・レインウェア・防寒具・手袋・帽子・ヘッドランプなど)を必ず準備し、山小屋の営業状況も事前に確認すること。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
写真引用 バックパッキング登山紀行 著 四角大輔
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