昨夜テントの中で初日の反省点をまとめた。
- 日原林道はゲートをくぐり富田新道に入ること
- 全体的に、分岐とピンク目印が少ないためヤマレコの地図を信用する
- 水場は雲取山荘のみ。濾過すれば湧水や沢の水は飲めそう煮沸か濾過必須
この3つがあれば、初日は雲取山のノイズレスな静寂を楽しめる。
2日目、 寒さで2時に目が覚めた。テントの外から雨が打ち付ける音がする。 明け方には、やんでほしいと祈りながら、ニット帽を被り直し靴下を履く。
この後、何度か寒さで目が覚めたが下山するほどの寒さではなく安心する。
5時23分、外が少し明るくなって来た。 テントを畳むにも外は大雨で、この後4日間、山にいる身として濡れたくない。 そこで、一度荷物をまとめ小屋に置かせてもらい。 後からテントだけ撤収する事にした。
テントを畳むのが苦手な僕は、2日目以降は基本テントはバックパックのサイドポケットに入れて移動する。 こうする事で、テントを畳む時間を短縮できるからだ。
テントを畳み身支度を整えて出発したのは6時。 歩き始めると朝寒かったためレインウェアの下に来たダウンが熱い。 ちょうど雲取山には、避難小屋がある。 避難小屋で1度荷物を見直す事にした。 おそらく雲取山避難小屋に着いたのは6時半。 ダウンを脱ぎ荷物をまとめて出ようとすると、、、 携帯がない。
そう、雲取山荘に忘れて来たのだ。 2日目のゴール笠取小屋は、雲取山荘からこの山旅で最長の約20km。通常の1.6倍速で歩いて約9時間半かかる。 ロスタイムなしでも到着は15:25分だ。 山旅は安全面を考えて遅くとも15時までには山小屋に到着したい。
約1時間半のロスだ。この時2つの案がよぎった。
- 雲取山荘に戻り小屋泊し翌朝再出発する
- 荷物を避難小屋にデポし雲取山荘に戻り携帯だけ取り戻る
前者は、
- 山旅の踏破率が上がる
- 奥秩父主脈の景色を拝める ・
- 最終日が平日にズレるため瑞垣山荘からの帰路が徒歩になる
後者は、
- コースタイムを巻ける淡い期待
- 雨が弱まる可能性
- 第一優先目標の踏破は達成できる
こうして、リスト化すると後者はギャンブル以外の何者でもない。
ただ山旅で雨に濡れた状態で移動する事が1番苦手な僕は、すでに今朝濡れているから後者を選択する。
サンクコスト効果と翌朝天気が良くなっても最終日が悪くなる可能性も考え、荷物をデポし雲取山荘に戻った。
携帯を発見し雲取山避難小屋に戻ったのが7時39分。 すでに1時間10分押しだ。 ただ、上手くいけば16時半には笠取小屋に着ける。 暗くなるのは18時くらいだから何とかなる。 また3日目の日程は、約5時間。4日目の日程も約4時間半とこの日を越えれば緩くなるのが「奥秩父主脈縦走」。
急いで避難小屋分岐から三条ダルミに向かう。 雨は強くなり、 左から吹き付ける風と大雨に手はかじかみ行動食のジップが開けられないほどの寒さだ🥶
幸い三条ダルミまでは、なだらかな平らな道が続く。 これなら寒さはあれど時間を巻ける。
もし、今回踏破出来たら冬季はニュージーランド登ろう。 正味この山旅のゴールは、ニュージーランドの北島にある原始の森を見ることだから。
だが、モチベーションが上がったのは、ここまでだった。
三条ダルミを超えると少し登りの道が増えて来た。 通常なら問題ない傾斜だが、大雨で足元は滑りやすく場所によっては崩れる。 かつ、かなり道幅も狭く油断すると転落しそうな身の危険を感じながら慎重に足を進める。
こうなると、体感の寒さも気になってくる。 次の分岐、北天のタルに到着したのは10時半。 1時間40分押しだ。 仮にこの後オンタイムで回れたとしても到着は17時。 雲取山荘に戻り小屋泊を選択し翌日リトライしても濡れた不快な状態で残り4日過ごすのは避けたい。
そして、おそらくこの先の道はより険しくなる可能性が高い。 下山を選択するにしても、雲取山に戻り三峰神社から下山するにも雲取山まで戻るのは道的にしんどい。
ふと、分岐を見ると「三条の湯」の文字が目に入る。 雲取山分岐でも見かけた「三条の湯」。 おそらくここから帰れば最短距離で楽に下山できそうだ。
下山を選択する⛰️
【エスケープルート】に続く


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